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1997 年度 実績報告書

包絡分析法における総合的効率性指標に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680415
研究種目

基盤研究(C)

研究機関政策研究大学院大学

研究代表者

刀根 薫  政策研究大学院大学, 大学院・政策研究科, 教授 (00051235)

キーワード包絡分析法 / 効率値 / スラック
研究概要

包絡分析法(DEA)においては、線形計画法を用いて、事業体の効率性を測定しそれを0と1の間の数値で表す。その代表的な指標はCharnes-Cooper-RhodesによるCCR効率値である。従来提案されているこれらの指標には、入力の余剰や出力の不足(スラック)が考慮されていないという欠点がある。また、その後提案された加法モデルにおいては、スラックを対象とするが効率的フロンティアからの距離をスカラー値として示すというDEAの良さが失われている。そこで本年度の研究においては、効率性指標が満足すべき性質を明らかにすることから始めた。その結果、1)Unit invariant:単位の取り方によって影響を受けないこと。2)単調性:スラックの大きさに関して単調減少であること。3)Reference set dependent:効率値は当該事業体の参照集合によって決定されるべきである。という3つの性質を最重要なものとして取り上げることにした。最後の性質はとくに重要である。効率値は全データの範囲や分散によって影響されるべきではない。これらの値はデータの取り方や範囲によって大きく変化するからである。ある非効率的な事業体の効率性はその事業体を非効率にしている参照事業体によってのみ決定されることが重要である。これらの基本的な考察の結果、新しく提案する効率値加法モデルのようにスラックを対象とし、尚かつ0と1の間のスカラー値を持つ必要があるという結論に達した。そのためには、従来提案されているような入力余剰と出力不足の加重和の代わりに比を取ることが役立つことを発見した。今年度は、比の様々な可能性について具体的に検討した。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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