1.1994年三陸はるか沖大地震について、八戸市を対象にして建物被害、地震時の市民の行動、避難場所、復旧行動、地震についての備えなどの実態調査を行った。また、併せて八戸市の過去100年間の地震発生回数(震度4以上)、および被害地震、津波発生地震についての被害と対応の調査を行った。冬、夜間に発生した1994年三陸はるか沖地震と春、午前中に発生した1968年十勝沖地震との間で被害と対応についての比較を行い、発災条件によってどのような違いが見られたかを検討した。 2.1997年10月に釧路市におもむき、1993年釧路沖地震に関する内容を中心に調査を実施した。市街地の構造(緑地、海岸線、河川など)、および文教施設(小中学校)の配置・地震時対策の内容などについてデータを収集した。また、市街地の複数地点で地盤の卓越周期測定を行い、地盤条件についても調査した。 3.1993年釧路沖地震、1994年三陸はるか沖地震のそれぞれについて収集してきた資料をもとに地震発生後の状況、ニーズについて横欄に時間、縦欄に都市サービスを採った表にまとめた。 4.八戸市、釧路市の両都市について避難施設として指定されている文教施設(小中学校)の配置・地震時対策の内容についてまとめた。 5.コンピュータに組み込まれた画像読み取り装置、プロッターを用いて八戸市、釧路市の地盤データ、常時微動特性データなどの自然条件のデータのグラフィック・データベース化を進めた。各種データをレイヤー表示して都市の自然・社会条件と地震被害の関連を検討した。
|