研究課題/領域番号 |
09680468
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
鷲見 治一 湘南工科大学, 工学部, 教授 (60023686)
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研究分担者 |
森 正夫 東京大学, 理学部, 学振特別研究員
田中 高史 郵政省通信総合研究所, 宇宙科学部, 主任研究員
柴田 晋平 山形大学, 理学部, 助教授 (90187401)
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キーワード | 太陽圏外圏 / 超新星1987A / リング構造 / トロイダル磁場 |
研究概要 |
本研究では、超巨星・パルサー及び太陽圏外圏など様々な天体の巨視的な構造の形成にトロイダル磁場が重要な役割を担っていることを、個々の事例を積み重ねることにより明らかにすることを目的としている。このために本年度は(1)太陽圏外圏構造及び(2)超新星1987A周縁ガスのリング構造の解析を中心に研究を進めて来た。 3次元電磁流体的(MHD)スキーム及び図形表示システムを開発・改良し、スーパーコンピュータを用いて大規模シミュレーション解析を実行し、理論解析と併せて研究を進めた。 (1)については3次元太陽圏外圏磁場構造を太陽11年周期活動による磁場の極性の反転を考慮に入れて計算を進め、成功した。この成功により、銀河宇宙線の太陽系内部への侵入過程の解析の糸口をつかむことが出来た。 (2)については最近の超高精度観測による超新星1987A周縁ガス構造の3リング構造、即ち赤道帯リングに加え、南北両半球にそれぞれリングが存在する構造の解明に挑戦した。ユリシ-ズ探査機による観測からヒントを得て、我々のMHDシミュレーションにより世界に先駆けてこの解明に成功しつつある。この成功により、超新星周縁の天体プラズマ構造の形成にトロイダル磁場が大きな役割を果たしていることが確立されつつあり、本研究の当初の目的の達成に明るい見通しが立った。
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