研究課題/領域番号 |
09680471
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩崎 智彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70184869)
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研究分担者 |
宇根崎 博信 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40213467)
代谷 誠治 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80027474)
馬場 護 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (20005466)
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キーワード | 消滅処理 / アメリシウム / 中性子 / 原子炉 / 核分裂反応 / 捕獲反応 |
研究概要 |
本研究は、使用済燃料の高毒性長寿命核種の処理処分に関し、原子炉内での核種燃焼解析の精度を図る上で極めて重要なAm-241(追加的にNp237)の捕獲・核分裂反応率の測定を、京都大学原子炉実験所臨界集合体により系統的かつ広範な中性子スペクトルを持つ中性子場を作成して行うものである。今年度実施した項目は以下の通りである。 (1)原子炉実噺内にα放射体取扱ドラフト、αスペクトル測定システム、γスペクトル測定システムを整備した。 (2)昨年度に続き、さらに広い範囲のスペクトルを持つ実験用炉心をKUCA-B架台にて作成し核分裂比を測定した。 (3)実験結果を整理し、広範なインデックスを持つ5つの中性子場でのAm241核分裂データを3%以下の精度で得た。 (4)過去に行ったNp237に対する実験・解析を追加して行い、同様に高精度の核分裂比を得た。 (5)連続エネルギーモンテカルロコードならびに決定論的な解析コードにより実験解析を実施し、Am241ならびにNp237の評価済み核データに大きな問題点(最大20%の差)があることを明らかにした (6)なお、本研究では当初予定していたアメリシウムの捕獲核データの測定には、Am241大試料(量の多い)の入手が、作成依頼施設の放射線許可申請上の制限が厳しくなったため入手できなかった。このため、Am241の捕獲反応率測定に対しては、市販のAm241試料を購入し、臨界集合体ならびに原子炉で実験を行なったものの、試料量の少なさから有効なデータを引き出すには至らなかった。
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