研究課題/領域番号 |
09680505
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
目崎 茂和 三重大学, 人文学部, 教授 (80101187)
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研究分担者 |
前門 晃 琉球大学, 法文学部, 教授 (60190287)
長谷川 均 国士館大学, 文学部, 助教授 (80208496)
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キーワード | サンゴ礁 / モニタリング / 環境変化 / 土砂流出 / 白化現象 |
研究概要 |
初年度(平成9年)から計画通り、石垣島・白保のサンゴ礁環境とそれに流入する轟川からの河川土砂流出の関係を解明することで、98年8月中旬〜9月上旬の現地モニタリング調査などを実施した。昨年度に設置した、石垣島東海岸・轟川河口付近に浜から礁原の3ヶ所のモニタリング基線とその基線に方形区を設定してあるので、デジタルビデオカメラで、造礁サンゴ・海藻・底質などを連続した水中映像記録として継続観測した。前年の結果では、水中モニタリング基線と方形区地点では、とくに河口周辺の基線から南に離れる基線ほど、浜から離れるほど、生サンゴ群集マーキングの結果やビデオ記録から、生サンゴ被覆度が高くなることが確認され、これまでの轟川からの土砂流出の結果と判断された。 本年は、とくに異常な高水温が継続して、石垣島ばかりか沖縄・奄美のほとんどのサンゴ類が白化現象をおこした最中に調査が実施され、詳細な白化現象の時期や要因など分析することができた。その結果は、6月下旬にすでに白化現象が開始し、8月中旬〜9月上旬に最盛期をむかえ、10月中旬に終息した。その要因は、例年と比べても特別に異常な高水温でもないが、とくに台風接近の少なさが長期に高水温を継続したことが無視できない。また本年は梅雨期の降水量が例年の2倍もあり、河川からの淡水や土砂の影響が、とくに礁池内や河口付近のサンゴの白化現象に拍車をかけたと推定される。
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