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1998 年度 実績報告書

水界堆積物におけるメタン生成細菌と硫酸還元菌の核酸プローブ法による動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680509
研究機関東京都立大学

研究代表者

瀧井 進  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (60087137)

キーワードメタン生成細菌 / 硫酸還元菌 / 底沢堆積物 / リボソームRNA / オリゴヌクレオチド・プローブ / ハイブリダイゼーション / メタン生成速度 / 硫酸還元速度
研究概要

1. 木崎湖湖心水深26mの底泥堆積物を採取し、硫酸還元速度をラジオトレーサー法で測定するとともに、底泥試料からリボゾームRNA(rRNA)を改良ハイドロキシアパタイト・スピンカラム法で抽出した。rRNAをナイロン・メンブランに固定し、放射性リンで標識した硫酸還元菌の群、属特異的オリゴヌクレオチド・プローブとのハイブリダイゼーションを行い、解析した結果、硫酸還元の主要な担い手は、プロピオン酸をよく用いるDesulfobulbusであることが明らかになった。
2. 琵琶湖北湖水深90m地点の底泥堆積物を定期的に採取し、表層20cmまでの各層のメタン含量、メタン生成速度、硫酸還元速度などを調査した。メタン生成速度は底泥試料を嫌気的に現場温度で培養し、気相のメタンの増加速度をガズクロマトグラフにより測定して求めた。メタン生成は、0-2cmの表層ではほとんど検出されないか、極めて小さく、深度とともに増加する場合が多いが、2-5cmまたは5-8cm層で最大を示す場合も見られた。この垂直分布は、底泥のメタン含量と同じ傾向であった。底泥表面積あたりのメタン生成速度は、季節的には8月に最大となり、1月に最低となったが、12月にもピークが見られた。また、この速度は底泥表面積あたりのメタン含量との相関を示さなかった。硫酸還元速度は、メタン生成と異なり、表層0-2cmで最大となり、深度とともに減少する傾向が、とくに活性の大きい秋から冬に顕著であり、両活性の垂直的分離が認められた。
3. 琵琶湖底泥からの核酸の抽出法について検討した結果、細菌細胞の破壊に、ビーズビーター処理前に凍結融解、リゾチーム処理を行うことによって、効率よく核酸を抽出することができた。抽出したrRNAをメタン生成菌および硫酸還元菌の群、属特異的プローブとのハイブリダイゼーションを行い、結果の解析を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Li, J-h., Purdy, K.J., Takii, S., Hayashi, H.: "Seasonal changes in ribosomal RNA of sulfate-reducing bacteria and sulfate reducing activity in a freshwater lake sediment" FEMS Microbiology Ecology. 28・1. 31-39 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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