1.地球環境に関するデータベースシステムの構築 1)1960年代の土地利用図の作成 1960年代の土地利用図であるWorld Atlas of Agricultureをデジタイズし、1960年代の世界の土地利用分布図を作成した。 2)グローバルな社会情報の収集、およびデータベース化 国連関連、FAOより、国別の人口データ、GNP、穀物別食料生産量、食料消費量原単位、穀物の輸出入量、家畜数などの社会情報をデータベース化 3)マレーシアにおける土地利用図、社会情報の収集、およびデータベース化 申請者はNASAとの共同プロジェクトによりマレーシアにおける植生分布図を作成している。この過程で土地利用図、およびライフスタイルを含む社会情報を収集し、データベース化した。 2.成長・資源・環境のトレードオフを考慮した土地利用面積の推定モデルの作成 成長、資源、および環境を表す指標としてCO2排出量・食料消費量、食料生産量、気候変動を選択する。気候変動の影響は大気中のCO2が増すことによって生じる気温変化をMastersのモデルで表現して考慮する。各々のパラメータを土地利用面積に結びつけ、土地利用の制約条件を満足しつつ最適化問題として定式化し、非線形最適化ソフトウェアであるGAMS(General Algebraic Modeling System)によりモデル化を行う。ここでの計算は既存のワークステーション上で作成され、得られる結果は、申請者が既に作成しているシステムダイナミックスによる世界を先進国、後進国の2地域に分けた線形モデルにより検証中である。 3.ライフスタイルを考慮した土地利用変化予測モデルの作成 ライフスタイルを考慮し、地域別の土地利用特性を社会情報と1.で作成されたデータベースから得られる土地利用の変化との関係を抽出し、非集計ロジットモデルを適用しモデル化の検討を行った。
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