1) 成長・資源・環境のトレードオフを考慮した土地環境資源賦存量の推定 成長、資源、環境を表すパラメータ各々に必要な土地利用面積に反映させ、土地利用の制約条件を満足させつつ最 適解が得られるように、非線形形最適化問題として定式化し、非線形最適化ソフトウェアにてモデル化を行った。 得られた結果は、申請者が既に作成しているシステムダイナミックスを用いた線形モデルで行われている結果によりOECD地域、非OECD地域において検証を行った。 2) ライフスタイルを考慮した土地利用変化の予測および精度の向上 平成9年度作成した1960年代の土地利用図と人工衛星データから得られた土地利用現況図とを比較し、土地利用の変化と 地域の食料消費、エネルギー消費、森林資源消費のライフスタイルが反映される社会情報をパラメータとし、システムダイナミックスモデルに組み込みOECD地域、非OECD地域においてモデル化を行った。その結果、OECD地域、非OECD地域のライフスタイルにより、土地利用変化が異なり、土地利用を介してCO2の排出量にも地域特性が抽出できることを明らかにした。 また、土地利用変化の地域特性を説明すべく、非集計ロジットモデルを用いて説明を試みたが、土地利用の変化に及ぼす、人間活動のドライビングフォースの特定がキーポイントであり、今後、この部分を充実させ、モデルに組み込んで行きたい。
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