研究課題/領域番号 |
09680529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
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研究分担者 |
松山 俊文 長崎大学, 医学部, 教授 (30165922)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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キーワード | 放射線 / 甲状腺 / 細胞内シグナル伝達 / 遺伝子クローニング |
研究概要 |
1.甲状腺細胞の放射線応答の特異性を調べるために、現在、以下の方法を用いて解析中であるJNK活性;JNKは、外因性ストレスにより活性が誘導されるキナーゼでありアポトーシスや細胞増殖に関与していると考えられている。甲状腺細胞と線維芽細胞のJNK活性を比較するために、甲状腺初代培養細胞と正常線維芽細胞を用い、放射線を5〜10Gy外照射しJNKの活性をインビトロ・キナーゼアッセイ法により調べた。その結果、線維芽細胞では、放射線によりJNK活性の誘導は認められなかったが、甲状腺細胞では、JNK活性の2〜3倍の増加を認めた。この放射線によるJNK活性増加を誘導する細胞内伝達経路を調べたところ、プロテイン・キナーゼCの阻害剤であるH7およびTPAの前処置でTSHによるJNK活性がブロックされることより、プロテイン・キナーゼC経路の関与が確認された。このデータは、BBRCに投稿し現在in printである。 2.放射線照射に反応する新たな遺伝子を解析するためにSAGE(Serial Analysis Gene Expression)法を用い実験をおこなっている。放射線照射(0、2、5、10Gy)後の細胞よりmRNAを抽出し、Ditagを作成し、現在、10000以上のtagをシークエンス解析を完了している。さらに例数を増やし、コンピューター分析にて放射線反応性遺伝子のレパトリ-を明らかにする予定である。
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