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1998 年度 実績報告書

新しい高感度DNA損傷検出法による環境汚染物質の生態毒性評価

研究課題

研究課題/領域番号 09680532
研究機関静岡県立大学

研究代表者

岩堀 恵祐  静岡県立大学, 環境科学研究所, 助教授 (40183199)

研究分担者 宮田 直幸  静岡県立大学, 環境科学研究所, 助手 (20285191)
下位 香代子  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助手 (10162728)
木苗 直秀  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (00046286)
キーワードコメットアッセイ / DNA損傷 / 電気泳動 / unwinding / Euglena gracilis / r線照射 / Tail length / Tail moment
研究概要

昨年度に引き続いて、コメットアッセイ法への環境微生物の適用とその至適操作条件の検討を行った。先ず、昨年度に検討したTriton X-100を含む高塩濃度溶解液以外に、陰イオン界面活性剤のSDS(SodiumdodeCylsulfate)の所定濃度を含む細胞溶解液を用いた環境微生物のスクリーニングを行った。その結果、植物性鞭毛虫Euglena gracilisでは0.01%SDS溶液、緑藻類Chlamydomonas pulstatillaでは0.05%SDS溶液、原生動物Tetraphymena pyriformisではTriton X-100(1%)でそれぞれ5分間処理することで細胞溶解を確認できた。これらの微生物を用いて、unwindingや電気泳動の各時間を種々変化させてコメットアッセイ法への適用可否を実験的に検討したところ、両時間がそれぞれ20分で、植物性鞭毛虫E.gracilisに鮮明なコメット像を確認できた。この結果、環境微生物を対象とした場合の微生物種とコメットアッセイ法の操作条件を特定できた。次に、特定した条件でDNA損傷の程度を変えることにより、E.gracilisによるコメットアッセイ法の確認実験を行った。γ線の放射線量を0.0〜7.5Gyと変化させた場合のDNA損傷をTail lengthとTail momentで評価したところ、放射線量の増加に伴い、Tail momentも増加し、また5.0GyまではTail lengthも同様であった。しかし、7.5GyではTail lengthは5.0Gyの場合とほぼ同程度であった。これより、DNA損傷の程度が高い場合には、コメット像に拡がりが見られたので、Tail moment評価の必要性が示唆された。以上の結果より、E.gracilisのコメットアッセイ法への適用は十分に可能であり、その評価指標として、Tail lengthとTail momentの両者を用いる必要があることが明らかとなった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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