研究課題/領域番号 |
09680548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
酒井 伸一 京都大学, 環境保全センター, 助教授 (90170555)
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研究分担者 |
水谷 聡 京都大学, 環境保全センター, 助手 (80283654)
高月 紘 京都大学, 環境保全センター, 教授 (80026228)
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キーワード | PCB / ダイオキシン類 / シュレッダ-ダスト / 廃車 / 溶出試験 / 残留性有機汚染物質 / 界面活性剤 / フミン酸 |
研究概要 |
残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants,POPs)は残留性、生物蓄積・濃縮性、揮散・移動性、毒性の4特徴を有する有機汚染物質として、近年定義され、グローバルアクションの必要な環境汚染物質となりつつある。なかでも、ダイオキシン類(ここではポリ塩化ダイベンゾパラダイオキシン(PCDDs)、ポリ塩化ダイベンゾフラン(PCDFs)の総称)やポリ塩化ビフェニル(PCB)等の多環芳香族塩素化合物はPOPsの代表的な物質であり、極めて毒性が高く、かつミルク、魚類などへの環境移動、食物連鎖からヒトへ経口摂取される。本研究では、投棄跡地におけるPOPsの実態とその由来から、その溶出挙動について検討を加えた。具体的には、廃車や廃家電製品の破砕リサイクル残渣であるシュレッダ-ダストに含有されるPCB、ダイオキシン類の溶出挙動解析として、とくにPCB、ダイオキシン類の溶出影響因子に関する実験的検討を行った。 その結果、シュレッダ-ダスト中にはPCBが1.8〜24mg/kg程度の濃度で含有されていることが示された。また、シュレッダ-ダスト間の差が大きいことが示されると同時に、同じダストでも含有物の由来などにより大きく濃度が異なることが示された。シュレッダ-ダストとフミン酸やLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)が共存することにより、PCBの濃度が著しく上昇することが分かった。LAS1000ppmの溶液を溶出溶媒とした実験では、蒸留水を溶媒とした
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