研究課題/領域番号 |
09680549
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
森村 茂 熊本大学, 大学院櫟然科学研究科, 講師 (20230146)
古川 憲治 熊本大学, 工学部, 教授 (60029296)
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キーワード | 陰イオン界面活性剤 / 石油系炭化水素化合物 / ナフタレン / フェナントレン / 生分解 / 無機化 / 土壌 / 地下水 |
研究概要 |
界面活性剤を添加した石油系炭化水素化合物の分解試験のために、唯一の炭素源としてナフタレンとフェナントレンを資化するコンソーシアを馴養した.ナフタレンの生分解試験に2種の炭素鎖12と16のDiphenylOxide Disulfonate(DPDS)の界面活性剤を使用し、界面活性剤を使用しない対照系との比較試験を行った.C12-DPDSは3mM以下の濃度域では界面活性剤を添加しない対照系に比べて10%高いナフタレン分解速度を示しが、3mM以上の濃度域になると分解速度は若干阻害された.C16-DPDSは界面活性剤の濃度を高めると揺るやかに阻害された.いずれの界面活性剤でも、ナフタレンとフェナントレンの溶解度、叉はミセルの形成(臨界ミセル濃度はC12-DPDS.C16-DPDSでそれぞれ2.5mM.1.5mMである)は分解速度には明白に関係しなかった. 同じ界面活性剤を用いて土壌-水のスラリー系での実験とスラリー系ではない土壌系での実験結果を比較検討することで、より現実的な系での界面活性剤の土壌への吸着と界面活性剤による石油系炭化水素化合物可溶化を評価した.RI法を用いてフェナントレンの無機化を定量し、この分解系が当初予想していたよりも緩やかであることを認めている.これまでの実験の結果では、臨界ミセル濃度よりも高い界面活性剤の濃度域でフェナントレンの無機化が促進されるという結果が得られている. 界面活性剤が自然界でどのように分解されるか検討し、界面活性剤濃度を非常に低レベルにとった土壌-水系でDPDS系の界面活性剤の分解には長い時間の要することを明らかにし、DPDSの界面活性剤が石油系炭化水素化合物で汚染された土壌の浄化に有効であることを認めた.
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