研究課題/領域番号 |
09680555
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小幡 範雄 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70224300)
|
研究分担者 |
高尾 克樹 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50143681)
石見 利勝 立命館大学, 政策科学部, 教授 (20016687)
仲上 健一 立命館大学, 政策科学部, 教授 (10109077)
|
キーワード | エコリュックサック / 環境指標 / LCA / 環境ファンド / サスティナビリティ |
研究概要 |
本研究の目的は、都市のサステイナビリティに関する定量的な評価手法の開発することにある。本年度は3年度目の最終年度ということで、次の事項の検討を行った。 前年度は、都市の建設・活動のサステイナビリティ評価モデルの構築にあたってはLCAをベースに基礎情報を得ながら、エコリュックサック、エコエフィセンシーを定量化する手法がより、有効性も実現可能性も高いものになることを明らかにした。LCA的な思考により個々の物質のエコリュックサックから、物質量に応じて、物質集約度の総和(総物質消費)を求めることができる。ファクター10、ファクター4もこの中に含まれるもので、ファクター4とはエネルギー生産性、物質生産性、輸送生産性の4倍化を図るものである。技術的には数多くの成功事例が見られるが都市を対象にした作り替えにはまだまだ成功してない。 そこで本年度は、持続可能な構想の実現のための政策提言としてあげられている、環境マネージメントシステム、製品責任の拡大、マーケット・インセンティブ、情報の収集と提供、総合勘定の採用、持続可能な発展指標、資金調達、補助金制度の改革、収益中立的な税の転換について、特に環境会計に代表されるように、資金・税・勘定などのソフトな仕組みが必要となることを明らかにした。 本年度は、さらにこれらの試算も試みたが、環境指標の体系化のような形となった。確かに、都市の持続可能性は複雑なものであり、ごく少数の指標で表現することには問題があることも指摘した。3ヵ年本研究を続けてきて、持続可能な定量評価がまだGDPを補完/対峙するまでには至ってない状況にあることを明らかにしたが、その一方で環境ファンドのような新しい試みが始められており、この点に期待を込めて報告としたい。
|