研究概要 |
1)Alcaligenes faecalis AFK2株のフェナントレン分解後期代謝系の解析 A.faecalis AFK2株のフェナントレン分解代謝系の1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸以後の分解系路は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸はナフタレン分解経路中のサリチル酸ヒドロキシラーゼによって1,2-ジヒドロキシナフタレンに変換され、ナフタレン代謝経路に合流することを明らかにした。またこれ以外にもう一つの代謝経路が存在することが示唆された。 2)アントラセン・ダイオキシンなどを強力に分解する新規菌株の単離。 各地の土壌試料、倒木などにより試料を採取し菌株の検索を行ない、ダイオキシン類に属するジベンゾフランを分解菌並びにアントラセン分解菌を単離した 3)フェナントレン代謝系遺伝子の発現を負に制御する遺伝子の機能解析 Pseudomonas属細菌においてフェナントレン代謝系遺伝子を高発現させるためには代謝系遺伝子の発現制御機構を明らかにする必要がある。フェナントレン資化性菌P.putida OUS82よりフェナントレン代謝系遺伝子の発現を負に制御する遺伝子(acc)が破壊された変異株を作製しその特性を検討した。その結果、変異株では、上流系はコハク酸による異化代謝抑制が解除解除され、サリチル酸代謝経路の発現レベルが低下することが示された。
|