研究課題/領域番号 |
09680557
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
深川 勝之 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20043870)
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研究分担者 |
今井 剛 山口大学, 工学部, 助教授 (20263791)
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00035065)
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キーワード | 回転平膜 / 限外ろ過膜 / 活性汚泥法 / 溶存酸素 / 酸化還元電位 / 高濃度 |
研究概要 |
回転平膜型限外ろ過膜(分画分子量75万)システムと活性汚泥法を組み合わせて高効率に有機物窒素除去を行うことについて検討した。この方法は高濃度排水や難分解性物質を含む場合に適しており、さらにコンパクト化が可能で限外ろ過膜を使用しているため、汚泥の流出がなく処理水質が安定する。昨年度は有機物、窒素および他の塩濃度が極めて高い特殊廃液であるアミノ酸発酵廃液を対象として膜分離高濃度活性汚泥法を適用し、有機物と窒素の同時除去に対して有力な方法であることを明らかにした。 本年度は、このシステムが有機物、窒素同時除去すなわち硝化反応と脱窒反応とが同時に進行する条件を溶存酸素濃度制御および酸化還元電位制御を行うことにより、その最適条件の有ることを明らかにした。すなわち、溶存酸素濃度制御では曝気時間を一定時間間隔でオンオフし、時間的、空間的に嫌気・好気状態を作りだすことにより可能であった。好気30分、嫌気30分という条件がアンモニアおよび窒素除去に対して90%以上の成績を上げることが可能であった。また、酸化還元電位制御は最高、最低電位幅を種々変更して最適条件を明らかにした。溶存酸素濃度の制御よりも安定して広範囲の電位幅で良好な結果を得ることが出来た。これまでの研究を通して、高濃度廃液、難分解性有機物を含む廃液、有機物分解、硝化および脱窒素が同時に効率良く進行する条件のあることが明らかとなった。次年度はこれらの実験データを補充すること、実用化に向けた作業を行う。
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