本研究は光収穫系タンパク質およびそれと類似したアミノ酸組成をもつポリペプチドを用いて距離と配向を制御したクロロフィル色素誘導体の組織化を行い、光合成細菌のアンテナ色素複合体と類似した効率の良いクロロフィル色素誘導体の光エネルギー移動システムの構築とそのキャラクタリゼーションを行うことを目的とした。本年度は、昨年度に続いて、光合成細菌の光収穫系タンパク質をモデル化した疎水性ポリペプチドを用いて界面活性剤中で諸種のクロロフィル色素複合体の組織化を行った。疎水性モデルポリペプチドとして、紅色光合成細菌の光収穫系タンパク質と類似した諸種の疎水性ポリペプチド(30残基)を合成し、アンテナ色素複合体の形成と機能におよぼすクロロフィル色素誘導体の構造およびタンパク質中のアミノ酸残基の影響について検討を行った。
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