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1998 年度 実績報告書

アポトーシス誘導型免疫抑制物質を用いたアポトーシス誘導シグナルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680588
研究機関京都大学

研究代表者

小堤 保則  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (70205425)

研究分担者 川嵜 敏祐  京都大学, 薬学研究科, 教授 (50025706)
キーワードアポトーシス / 免疫抑制剤 / 糖脂質 / スフィンゴ脂質 / キナーゼ / シグナル伝達 / ISP-1 / 酵母
研究概要

我々のこれまでの研究により、アポトーシス誘導型免疫抑制剤ISP-1はスフィンゴ脂質合成の初発の酵素であるセリンパルミトイルトランスフェラーゼを効果的に阻害し、細胞内のスフィンゴ脂質を減少させることにより細胞障害性T細胞株のアポトーシス誘導を引き起こしている。また、予備的な実験から、アポトーシス誘導型免疫抑制物質ISP-1の酵母に対する致死作用を回避する機構に糖脂質が関与している可能性が示唆されている。そこで、本研究は、この細胞死抑制機構の解析を以下の点から進めた。
(1) 酵母の糖脂質を単離し、酵母に加え、ISP-1による細胞死誘導活性を阻害するかどうかを確かめることにより、活性を有する糖脂質の同定を行う。
(2) ISP-1耐性遺伝子をクローニングすることにより細胞死抑制シグナルに関与する遺伝子を明らかにする。そのためマルチコピー発現系に構築された酵母遺伝子ライブラリーを用い、これを酵母細胞にトランスフェクションしてISP-1耐性のコロニーを得、その遺伝子を回収する。
(3) 酵母に見られる糖脂質の関与した細胞死抑制シグナルと類似のシステムが哺乳動物にも存在している可能性が高い。そこで、酵母で得られた細胞死抑制シグナルに関与する遺伝子の哺乳動物でのホモログを単離することにより哺乳動物における細胞死抑制シグナルの解析を行う。以上の研究を通じて、アポトーシス誘導型免疫抑制剤ISP-1の哺乳動物に対する作用機構および、より強力な免疫抑制剤の開発を展望しようとしたものである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] E.Schmelz他5名: "Induction of apoptosis by fumonisin B1 in HT29 cells is mediated by theaccumulation of endogenous free sphingoid bases" Toxicol.Appl.Pharmacol.148(1). 252-260 (1998)

  • [文献書誌] A.Irie他5名: "The Molecular Basis for the Absence of N-Glycolylneuraminic Acid in Humans" J.Biol.Chem.273(25). 5866-15871 (1998)

  • [文献書誌] 山地俊之他2名: "免疫抑制剤ISP-1の作用機構" 蛋白質核酸酵素. 43(16). 2503-2509 (1998)

  • [文献書誌] Y.Ma他5名: "Antitumor activity of mannan-binding protein in vivo as revealed by a virus expression system : Mannan-binding proteindependent cell-mediated cytotoxicity" Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96(2). 371-375 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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