研究課題/領域番号 |
09680603
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 助教授 (10148877)
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研究分担者 |
藤原 俊幸 福岡大学, 医学部, 助手 (80190099)
相田 美和 福岡大学, 医学部, 助手 (20258528)
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キーワード | ゴルジ装置 / 細胞質蛋白質 / 局在化シグナル / リン酸化 |
研究概要 |
平成10年度は局在機構を解析するゴルジ装置局在高分子蛋白質としてII型膜蛋白質GCP364/giantinとペリフェラル膜蛋白質GCP170を対象とし、それぞれの局在化に必要なドメインの検索を行い以下の結果を得た。1)GCP364は細胞質C末側1/3の部分、特に2938-3116領域に強いゴルジ装置局在能が観察された。一方、GCP364の膜結合ドメインはほとんどゴルジ装置局在能を示さなかった。これのことから本蛋白質のゴルジ装置局在には他のゴルジ装置細胞質側蛋白質との相互作用が強く関係していることが示唆される。実際酵母のTwo-Hybrid系を用いた相互作用蛋白質の検索では数種類の新規蛋白質が本蛋白質の2938-3116領域と相互作用を示す結果を得ている。2)GCP170はそのN-末から約400アミノ酸の領域のリン酸化がゴルジ装置局在に大きな働きをしている。細胞分裂期やbreferdinA処理によりゴルジ装置の分解を引き起こすと、この領域のリン酸化は急速に失われ、同時にGCP170はゴルジ装置膜から急速に解離し、この解離はゴルジ装置の分解に先立っておこる。しかしながら細胞分裂期とbrefedinA処理では脱リン酸化のパターンが異なり、細胞分裂期とbreferdinA処理ではGCP170への影響が異なると考えられる。マイクロチューブを分解してゴルジ分断化を引き起こすnocodazole処理はGCP170のリン酸化に影響は見られなかった。これらの結果はGCP170とそのリン酸化はゴルジ装置の形態維持に関与していることを示した。
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