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1997 年度 実績報告書

Arntに作用するコアクチベータ-の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680610
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

十川 和博  東北大学, 大学院・理学部学研究科, 助教授 (80175421)

キーワードタンパク-タンパク相互作用 / 転写因子 / PASドメイン
研究概要

ArntはAhリセプターとヘテロダイマーを形成し、ダイオキシンやメチルコランスレンなどの外来異物によって活性化される転写因子である。またこの複合体は外来異物で誘導される遺伝子の上流に存在するXRE(Xenobiotic Responsive Element)に結合し、転写を活性化する。アデノウイルスの初期遺伝子の産物である、E1Aはこの転写活性化を強く阻害することは既に分かっていたが、その阻害機構は不明のままであった。最近一般的にその阻害がCBP/p300の作用を阻害することが示唆された。このことはAhリセプター/Arntによる転写活性化が、CBP/p300によって仲介されることを示唆する。そこでArntのC末端に存在する転写活性化ドメインと、CBP/p300のタンパク-タンパク相互作用をイ-ストと培養細胞のツ-ハイブリッドシステムで調べたところ果たして相互作用することが分かった。しかしながらAhリセプターの転写活性化ドメインは、CBP/p300と相互作用しなかった。種々の欠失ミュータントをつくって相互作用に必要な領域を調べたところCBP/p300Arntと相互作用する領域はCREB-bindingドメインであった。また、この相互作用は細胞内でも起こっていることを証明した。Ahリセプターの転写活性化ドメインはなぜCBP/p300と相互作用しないのに、E1Aで阻害されるのか、別のファクターが存在するのか、検討中である。またArntはAhリセプター以外にSimなどのPASタンパク質と複合体を作るが、そこにCBP/p300が関与するかどうかも検討中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Ema: "A novel bHLH-PAS factor with close sequence similarity to hypoxia-inducible factor 1α regulates the VEGF expression and ispotentially invalved in lung and vascular development" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 94. 4273-4278 (1997)

  • [文献書誌] K.Numayama-Tsuruta: "A point mutation responsible for defective function of the aryl-hydrocarbon-receptor nuclear translocwtor in mutant Hepa-lclc7 cells" Eur.J.Biochem.246. 486-495 (1997)

  • [文献書誌] A.Kobayashi: "CBP/p300 Functions as a possible transcriptional coativator of Ah receptor nuclear translactor (Arnt)" J.Biochem.122. 703-710 (1997)

  • [文献書誌] J.Mimura: "Loss of teratogenic response to 2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin (TCDD) in mice lacking the Ah (dioxin) receptor" Genes to cells. 2. 645-654 (1997)

  • [文献書誌] K.Sogawa: "Ah receptor,a novel ligend-activated transcription factor" J.Biochem.122. 1075-1079 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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