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1998 年度 実績報告書

エンドセリン受容体を介する細胞内情報伝達の新しい調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680613
研究機関千葉大学

研究代表者

木村 定雄  千葉大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40134225)

研究分担者 諸井 佳代子  千葉大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80110352)
西山 真理子  千葉大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00092081)
キーワードエンドセリン / エンドセリン受容体 / エンドセリン拮抗薬 / G蛋白質シグナル調節因子(RGS) / 結合実験 / 脱感作
研究概要

(1) ETA及びETB受容体共発現細胞におけるET-1の結合及び機能持性の解析
ETA/ETB共存系では、ETBリガンドによりETBから置換遊離した[125I]ET-1がETAにトラップされ、ETBリガンドによる結合置換が認められない結果になることが示された。ウサギ肺動脈では、この過程でETAに結合したET-1が,ETAを介する作用を示したと考えられた。このことは、受容体と拮抗薬相互信用に新たな機序が存在することを示したものであり、循環器疾患治療薬として開発の進んでいるETB拮抗薬の臨床応用に際して、血管部位によりETA/ETBの存在量比が異なるために拮抗効果が部位により変化する可能性を示唆し、使用目的により十分な配慮をする必要があることを示したものである。
(2) 三量体G蛋白質シグナル調節蛋白質(RGS)による心血管系における7回膜貫通受容体シグナルの新しい調節機構の解析
(a)血管平滑筋の収縮型から合成型への変化は,細胞増殖能の大きな変化と、血管作動性物質に対する受容体応答の変化を伴うが、この変動とRGS4、5の発現が密接に関与している可能性が考えられた。(b)約200残基のRGS蛋白質ファミリーであるRGS1、2、4、5、8、16、Z1、GAIPの発現はアゴニストによる細胞内Ca濃変の上昇能アッセイでは、ほぼ同一の抑制傾向を示すことが判明した。(c)それらの抑制作用はRGSとG蛋白質αとの結合実験から、Gi、Go、Gq/11サブユニットを介して行われる。(d)細胞に発現するRGS蛋白質の発現密度に依存して、アゴニスト刺激による受容体シグナルは抑制される。(e)縮胞に発現する受容体密度により、RGS蛋白質の発現による受容体シグナルの抑制効果は異なることが判明した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tanaka,H.,Moroi,K.,Nishiyama,M.,Kimura,S.et al.: "Novel mutations of the endothelin B receptor gene in patients with Hirschsprung disease and their characterization." J.Biol.Chem.273. 11378-11383 (1998)

  • [文献書誌] Shibasaki,T.,Moroi,K.,Nishiyama,M.,Kimura,S.et al.: "Characterization of the carboxyl terminal-truncated endothelin B receptor coexpressed with G protein-coupled receptor kinase 2." Biochem.Mol.Biol.Int.(in press). (1999)

  • [文献書誌] 木村 定雄: "エンドセリン研究の最前線" Progress in Medicine. 18. 2073-2081 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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