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1998 年度 実績報告書

受容体型チロシンキナーゼErbBの新規リガンドの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680620
研究機関大阪大学

研究代表者

東山 繁樹  大阪大学, 医学部, 助手 (60202272)

キーワードErbBチロシンキナーゼ / 細胞増殖 / 細胞分化 / neuregulin / NTAK
研究概要

新規ErbBリガンドを同定する目的で、ジャクスタリンアッセイ系を用いてErbB2またはErbB4を活性化するリガンドを発現している細胞株をまずスクリーニングし、ラットPC-12細胞株を得た。この細胞株を用いてPCRクローニングを行い2580bpによりコードされる860個のアミノ酸からなると推定される新規な蛋白質NTAK(Neural-and Thymus-derived Activator for erbB Kinases)を同定した。ラットNTAKには選択的スプライシングによって少なくとも5つのアイソフォーム(α1,α2a、α2b,β、γ)が検出された。さらにヒト神経芽細胞腫細胞株SK一NSH細胞よりヒトNTAKα2a遺伝子をクローニングした結果、ヒトとラットNT′AKα2a蛋白質は94%の相同性を示した。予想される蛋白質構造はイムノグロブリンドメイン、EGF様ドメイン、膜貫通ドメインを持ち、これらのドメインら一部においてneuregu1inと相同性を示した。一方、NTAK遺伝子はラットの11.5日胚で脳特異的発現を、さeに成体ラットでは各組織で発現が認められたが特に脳と胸線で高い発現を示た。しかし、β-アイソフォームは成体ラットでも脳特異的発現を示した。リコンビナントNTAKα2aは46kDa蛋白質として細胞外に分泌され、ヒト乳癌細胞株MDA-MB-453細胞を分化させた。NTAKα2aはErbB3とErbB4に結合し、ErbB2/ErbB3およびErbB2/ErbB4ヘテロ二量体を活性化したが、ErbBlおよびErbB2のホモ二量体は活性化しなかった。また、NTAKは^<125>I-neuregu1inのMDA-MB-453細胞への結合を量依存的に阻害したことから、neuregu1inと類似した生物活性を持つものと推測された。一方、γ-アイソフォームにはErbBの活性化能は認められなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ouchi,N.: "Role of membrane-anchored heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor and CD9 on macrophages." Biochem.J.328. 923-928 (1998)

  • [文献書誌] Hayase,Y.: "Neuronal and glial expression of heparin-binding EGF-like growth factor in rat brains." Brain Res.784. 163-178 (1998)

  • [文献書誌] Yokosaki,Y.: "Identification of the ligand binding site for the integrin α9β1 in the third fibronectin type III repeat of tenascin-C." J.Biol.Chem.273. 11423-11428 (1998)

  • [文献書誌] Yamada,A.: "Plasma Heparin-binding EGF-like growth factor levels in patients afterpartial hepatectomy as determined with an enzyme-linked immunosorbent assay." Biochem.Biophys.Res.Commun.246. 783-787 (1998)

  • [文献書誌] Miyazaki,Y.: "Gastrin induces heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor in rat gastric epithelial cells transfected with gastrin receptor" Gastronterology. 116. 78-89 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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