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1999 年度 実績報告書

フォリスタチンドメインを有する蛋白質群の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680626
研究機関香川医科大学

研究代表者

中村 隆範  香川医科大学, 医学部, 教授 (70183887)

キーワードフォリスタチン / アクチビン / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / シンデカン / アクチビン受容体 / PDZドメイン
研究概要

1.フォリスタチンの神経誘導における第一の役割は、アクチビン活性の抑制であると予想されている。我々はフォリスタチンによるアクチビンシグナル遮断機序に検討を加え、細胞膜結合型ヘパラン硫酸プロテオグリカンを介したエンドサイトーシスによってアクチビン/フォリスタチン複合体が細胞内に取り込まれて分解・代謝され、アクチビンシグナルが遮断されている可能性を指摘した。フォリスタチンはbFGFのようなヘパリン結合性増殖因子の一つであることから、フォリスタチンやbFGFなどは共通の代謝機構でその情報伝達が調節されている可能性がある。今回、BALB/3T3細胞、COS-7細胞について、bFGFとアクチビン/フォリスタチン複合体の分解活性とこれら細胞のヘパラン硫酸プロテオグリカン(パールカン、シンデカン1-4)の発現を調べ、これら細胞がすべてのヘパラン硫酸プロテオグリカンを発現し、代謝経路の一端は共有していることが予想された。
2.フォリスタチンによって遮断されるアクチビン情報伝達系について、酵母Two-hybrid系を用いてアクチビン受容体と相互作用する細胞内因子を探索したところ、アクチビンTypeIIA受容体と特異的に結合するタンパク質(ARIP1と命名)を発見し、cDNAクローニングによってその全構造を明らかにした。ARIP1はN末端側からグアニル酸キナーゼドメイン、WWドメイン、5個のPDZドメインを有するモザイクタンパク質で、アクチビンの情報伝達に関わるSmad3と結合することも分かった。ARIP1は特に脳・神経系で高い発現が見られることから、フォリスタチンとは異なった神経伝達、シナプス形成などにおけるアクチビンの情報伝達の正/負の調節に役立つものと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroki Shoji: "Identification and Characterization of a PDZ Protein That Interacts with Activin TypeII Receptors."J.Biol.Chem.. 275. 5485-5492 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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