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1997 年度 実績報告書

2-アラキドノイルグリセロール:新しい内在性カンナビノイド受容体アゴニスト

研究課題

研究課題/領域番号 09680631
研究種目

基盤研究(C)

研究機関帝京大学

研究代表者

杉浦 隆之  帝京大学, 薬学部, 助教授 (40130009)

キーワードカンナビノイド / アラキドノイルグリセロール / モノグリセリド / アナンダミド / アラキドン酸
研究概要

今年度の研先により以下の点を明らかにした。
1.NG108-15細胞の細胞内カルシウムイオン濃度に及ぼす影響を指標にして2-アラキドノイルグリセロールの構造活性相関を詳しく調べ、2-アラキドノイルグリセロールの構造がカンナビノイドCB1受容体によって厳密に認識されていることを明らかにした。また、Δ9-テトラヒドロカンナビノールにも2-アラキドノイルグリセロールと同様の活性があること、ただしΔ9-テトラヒドロカンナビノールにはpartial agonistとしての活性しかないことなども明らかにした。このことから、Δ9-テトラヒドロカンナビノールのもつ精神神経作用の多くは、本来のリガンドである2-アラキドノイルグリセロールの作用を撹乱したためであるという可能性が浮上してきた。
2.2-アラキドノイルグリセロールを蛍光誘導体にし、HPLCを用いて定量する方法を確立した。
3.この方法を用いてラットの各臓器に含まれる2-アラキドノイルグリセロールを初めとするモノグリセリドの分析を行った。その結果、脳以外にも肺、腎など様々な臓器に2-アラキドノイルグリセロールが含まれていることが明らかとなった。2-アラキドノイルグリセロールは中枢神経系だけでなく、他の系においても何らかの役割を担っているメディエーターである可能性がある。
4.NG108-15細胞を用いて、2-アラキドノイルグリセロールが脱分極に伴う細胞内カルシウムイオンの上昇を抑制することを見い出した。2-アラキドノイルグリセロールには、活性化した神経細胞の興奮を静めるという役割のある可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takayuki Sugiura: "Is the cannabinoid CB1 receptor a 2-arachidonoylglycerol receptor? Structural requirements for triggering a Ca^<2+> transient in NG108-15 cells." J.Biochem.122. 890-895 (1997)

  • [文献書誌] Takayuki Sugiura: "Inhibition by 2-arachidonoylglycerol,a novel type of possible neuromodulator,of the depolarization-induced increase in intracellular free calcium in neuroblastoma x glioma hybrid NG108-15 cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.233. 207-210 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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