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1997 年度 実績報告書

遺伝子転写コアクチベータ-の立体構造とタンパク質間相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680652
研究種目

基盤研究(C)

研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

白川 昌宏  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (00202119)

キーワード遺伝子転写 / NMR / 立体構造 / 蛋白質-蛋白質相互作用
研究概要

遺伝子転写はRNAポリメラーゼを中心とする基本転写因子群、個々の遺伝子の上流配列に結合してその遺伝子の転写を正または負に調節するDNA結合性の調節因子に加えて、両者を結ぶコアクチベータ-、コリプレッサーと呼ばれる第三の因子群が多くの遺伝子の転写調節に極めて重要な働きをしていることが判ってきた。この際、転写因子とコアクチベータ-等の相互作用はしばしばリン酸化、非リン酸化などの転写因子の化学修飾や、個々の因子の核移行などの細胞局在によって制御されている。本研究では、コアクチベータ-の溶液中での立体構造及びそれが介するタンパク質間相互作用を解析することによって、転写調節のメカニズムを構造生物学的に明らかにすることを目的とした。
カイコ及びヒトのコアクチベータ-MBF1の溶液中での立体構造を決定した。決定したのはカイコはTBP結合ドメイン、ヒトはATF1,TBPと共に結合できるドメインである。MBF1は多くの生物種から見つかった普遍的なコアクチベータ-でFTZ-F1ボックスと共通のアミノ酸配列を持つDNA結合性の転写因子とTBPを繋ぐ。カイコ及びヒトMBF1のTBP結合ドメインはいずれも4本のヘリックスが折りたたまれた特徴的なコアとC末端のΩ状のループを共通の構造として持つ。変異体を使った解析からTBP結合部位の推定、Ωループの重要性などが示された。
また複合体の解析からΩループがDNAとの相互作用に重要な役割を果たす可能性が指摘された。ヒトMBF1のATF1と結合すると推定される部分は部分的に水溶液中でフレキシブルな立体構造を持つ。タンパク質-タンパク質相互作用による誘導適合の可能性が示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 池上 貴久: "An efficipnt HN(CA)NH pulse Scheme for triple-resonante CD corielation of sqguential anide protons and nitrgen-15 in isutrnbi p" Journal of Magnetic Resonance. 124. 214-217 (1997)

  • [文献書誌] 古井 淳一: "Solution structure of the IRF-2 DNA binding domain a nobel subgroup of the winged heliy-turn-heliy family" Structure. (印刷中).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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