研究課題/領域番号 |
09680683
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
松井 南 理化学研究所, 植物変異探索研究チーム, チームリーダー(研究職) (80190396)
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研究分担者 |
山本 義治 理化学研究所, ゲノム科学総合研究センター・植物変異探索研究チーム, 研究員 (50301784)
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キーワード | Gタンパク質 / Daikoku / Phytochrome |
研究概要 |
イネ3量体GTP結合タンパク質のSubunitであるGαは、イネ、シロイヌナズナでゲノム中に唯一存在し、発現がシロイヌナズナで組織特異性が無いことが示されている。このタンパク質は、動物細胞や酵母においてレセプターからのシグナル伝達に関与していることが示されている。本年度は、イネGα遺伝子欠損株Daikoku Dwarfを用いて各単波長条件における、光誘導性遺伝子発現を調べた。Daikoku Dwarfは、種々の系統のイネから単離され、短い草丈と、褐色の種皮を持っていることが特徴としてあげられる。この表現形質は、シロイヌナズナの光形態形成変異株のFUSCA変異株と類似性がある。我々は、Daikoku Dwarfと光形態形成変異との関連についてこの変異株内での光誘導性遺伝子発現について調べた。 その結果1)Daikoku Dwarfでは、LHCB遺伝子の発現は、連続赤色光条件下で、Isogenicな野生株と比較して減少する。 2)短時間の赤色光照射によるLHCB遺伝子の発現誘導は野生株に比較して減少傾向があった。 3)DK22とそのIsogenicな野生株のNipponbareを比較したところNipponbareでは、CP26遺伝子の発現が赤色光/遠赤色光の誘導可逆性が観察されたのに対して、Daikoku DwarfのDK22では、調べた条件下で、赤色光/遠赤色光による可逆性が観察されなかった。 以上の研究からGα遺伝子は、Phytochomeからの光シグナルに関与しており、光誘導性遺伝子発現に関わっていることが示唆された。
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