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1997 年度 実績報告書

ストレス刺激時におけるPKNを介する細胞内情報伝達経路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09680695
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

向井 秀幸  神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80252758)

キーワード蛋白質燐酸化酵素 / PKN / 細胞内局在 / ストレス
研究概要

ストレス刺激時におけるPKNの核移行のメカニズムを検討するために、種々の組換体PKNをタグ付きで動物培養細胞に発現させ、その細胞内分布を共焦点レーザー顕微鏡をもちいて、免疫組織科学的に検討した。タグに対する抗体をもちいて、PKN全長、アミノ末端の活性調節領域およびカルボキシル末端の触媒領域をそれぞれ発現させたところ、通常の増殖状態ではいずれも細胞質に検出され、違いは認められなかった。また、血清飢餓や、熱ショックなどのストレスを細胞にあたえ、同様の実験を行ったが、やはり明らかな核への集積は認められなかった。蛍光物質GFPの融合蛋白質としてPKNを細胞に発現させ、固定操作を加えずに種々のストレス下でPKNの局在を検討したが、いずれも核への集積は認めなかった。PKNのタグ付き組換え蛋白質の立体構造や、絶対量の関係から核移行が観察できなかったことが考えられるので、今年度は新たな発現系を試みる予定である。また、内因性PKNの局在変化におよぼすボツリヌスC3酸素の影響を検討したが、C3による細胞の形態変化がはげしく、現在までのところはっきりした結果は得られていない。ストレス刺激時にPKNと相互作用する因子を検討するために、Rat-1細胞を大量培養し、PKNの制御領域をリガンドとして作成したアフィニティーカラムにかけ、熱ショックをかけた細胞のみで認められる結合蛋白質を探索したが、現在までに試した結合条件では明瞭なバンドを見つけるには至っていない。また、これらの細胞の抽出液からPKNの特異抗体をもちいて免疫沈降をおこない、沈降物中にみとめられる蛋白バンドのなかで熱ショック特異的に認められるものを、放射性ラベルによって検出を試みたが、これも現在までのところ成功していない。今後は、細胞種やサンプルの調整方法を検討しなおして、試みる予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mukai, H.: "Interaction of PKN with α-actinin." J.Biol.Chem.272. 4740-4746 (1997)

  • [文献書誌] Matsuzawa, K.: "Domain-specific phosphorylation of vimentin and glial fibrillary acidic protein by PKN." Biochem.Biophys.Res.Commun.234. 621-625 (1997)

  • [文献書誌] Kitagawa, M.: "Molecular cloning and characterization of a novel mitochondrial phosphoprotein,MIPP65,from rat liver." Exp.Cell Res.235. 71-78 (1997)

  • [文献書誌] Bartsch, J.: "PKN gene(PRKCL1/Prkc11)maps to human chromosome 19p13.1 and mouse chromosome 8 with close linkage to the myodystrophy(myd)mutation." Genomics. ((in press))

  • [文献書誌] Takanaga, H.: "PKN interacts with a paraneoplastic cerebellar degeneration-associated antigen,which is a potential transcription factor." Exp.Cell Res.((in press))

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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