• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 研究成果報告書概要

膜結合型増殖因子proHB-EGF複合体の活性発現における新規構成因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680706
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 細胞生物学
研究機関久留米大学

研究代表者

岩本 亮  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)

研究分担者 馬田 敏幸  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30213482)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
キーワードHB-EGF / EGF受容体 / 膜結合型増殖因子 / ジャクスタクライン / MDC9 / protein kinase C / MDC9 / ADAM family
研究概要

HB-EGFはEGFファミリーの増殖因子で、膜結合型蛋白質として合成され、プロテアーゼによる切断を受けて細胞外に分泌されるが、その大部分は細胞膜上にとどまり、膜結合型(proHB-EGF)のまま細胞膜上で細胞-細胞間の直接の情報伝達(ジャクスタクライン)に機能していると考えられる。proHB-EGFは膜蛋白質CD9を介して細胞接着因子インテグリンα3β1と複合体を形成して細胞間接着部位に局在している。またHB-EGFの膜結合型から分泌型への変換に関わるプロテアーゼや、細胞外マトリックスなどを含め、細胞間接着部位においてproHB-EGFによるジャクスタクラインにおいてある種の機能複合体が働いていると予想される。そこで我々は、proHB-EGFによるジャクスタクライン機構とその活性発現における複合体構成因子の機能の解明を目的として、以下の研究を行った。
(1) proHB-EGFの生理活性の解析
ヒトproHB-EGF発現細胞とヒトEGFR発現細胞との共培養実験系によって、膜結合型HB-EGF(proHB-EGF)は、細胞増殖因子活性を持つ分泌型(sHB-EGF)とは異なり、EGFR発現細胞に対して増殖抑制・アポトーシス誘導活性を示すことが明らかとなった(論文投稿中)。
(2) proHB-EGFからsHB-EGFへの変換機構の解析
proHB-EGFからsHB-EGFへの転換には、プロテインキナーゼC(PKC)-δと、これと結合するADAMファミリーのメタロプロテアーゼMDC9が関与していることが明らかとなった(EMBOJ.,17,7260-7272,1998)。
(3) proHB-EGF複合体新規構成因子の同定
proHB-EGF複合体構成因子の同定を目的として、proHB-EGFと共沈降する蛋白質を特異的に認識するモノクローナル抗体1C9-2を作製した。残念ながら、まだこの抗原の同定には至っていないが、蛋白精製の過程で、1C9-2抗原は他の未知の蛋白成分とかなり強固な複合体を形成していることがわかってきた。現在、蛋白の精製と並行して動物細胞を用いた発現クローニング法も試みている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Izumi, Y., et al.: "A metalloprotease-disintegrin, MDC9/Meltrin-γ/ADAM9, and PKCδ are involved in TPA-induced ectodomain shedding of membrane-anchored heparin-binding EGF-like growth factor." EMBO J.17・24. 7260-7272 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岩本 亮、目加田 英輔: "医学&サイエンスシリーズ 細胞接着のしくみと疾患" 羊土社(編集/坂倉 照好), 126 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Izumi, Y., Hirata, M., Hasuwa, H., Iwamoto.R., Umata, T., Miyado, K., Tamai, Y., Kurisaki, T., Sehara-Fujisawa, A., Ohno, S.and Mekada, E.: "A metalloprotease-disintegrin, MDC9/Meltrin-g/ADAM9, and PKCd are involved in TPA-induced ectodomain shedding of membrane anchored heparin-binding EGF-like growth factor." EMBO J.17. 7260-7272 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 1999-12-08  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi