研究概要 |
(1)マウス9.5日胚の切片を材料とし、in situ hybridization法でHox a-7,a-9,b-6,b-7,b-8,b-9,c-6,c-8,c-9,d-8,d-9の発現パターンを調べた。これらの遺伝子は、神経管や体節において前後軸に沿って領域特異的に発現していた。次に内部での発現を解析するため切片を作成したところ、後腸の臓性中胚葉においても発現があることが分かった。 (2)正常マウス胎児を材料としたin situ RT-PCR法の条件検討を行った。マウス9.5日胚の切片を材料とし、Hox a-9遺伝子をポジティブコントロールとして用いた。組織の固定、包理、プロテアーゼ処理、逆転写酵素処理、PCR(遺伝子増幅)、プローブ作製、ハイブリダイゼーション、検出の各ステップについて最適条件を検討しているが、まだ最終的に満足出来る結果は得られていない。 (3)3種類のトラップベクターを作成し、エレクトロポレーション法を用いてES細胞に導入した。X-gal染色を指標に興味深いクローンを選別し、ピックアップを行った。得られた遺伝子トラップクローンから未知遺伝子の単離を試みている。 (4)次年度以降は、マウス9.5日胚をサンプルとしたin situ RT-PCR法のプロトコールを確立し、a-9以外のHox遺伝子群にも応用する。次に、トラップクローンから単離した遺伝子をプロープにし、in situ RT-PCR法を用いて、発現時期及び部位を解析する。
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