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1997 年度 実績報告書

神経筋接合部におけるNCAMポリシアル酸の発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680742
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

岡 昌吾  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (60233300)

研究分担者 川嵜 敏祐  京都大学, 薬学研究科, 教授 (50025706)
キーワードNCAM / ポリシアル酸 / HNK-1糖鎖抗原 / ポリシアル酸転移酵素 / グルクロン酸転移酵素
研究概要

近年、神経系に特徴的な糖鎖が見いだされ注目を集めている。その中でもNCAM分子上に発現するHNK-1糖鎖やポリシアル酸は様々な生物学的現象に対してダイナミックに変化することが知られている。我々は既に、シナプス形成に伴い運動神経細胞上のポリシアル酸の発現が減少することを見いだしているが、その詳細な機構については不明である。そこでまず、ポリシアル酸の生合成に係わるポリシアル酸転移酵素(PST)とHNK-1糖鎖抗原の生合成に係わるグルクロン酸転移酵素(GlcAT-P)が共通の糖受容体を認識することに注目し、NCAM分子上のHNK-1糖鎖の糖鎖付加部位について解析を行った。精製したNCAMを用い、種々のエンドペプチダーゼで消化し、得られたペプチド断片をプレートに固相化した後、HNK-1抗体を用いてHNK-1糖鎖抗原を発現しているペプチドを検出し、その部分アミノ酸配列を決定することによりHNK-1糖鎖の付加している部位を決定した。その結果、HNK-1糖鎖抗原はポリシアル酸の付加することの知られている第5番目の免疫グロブリン様ドメインに発現していることが明らかとなった。従って、シナプス形成に伴い運動神経細胞上のポリシアル酸の発現が減少する機構の一つとして、PSTの発現の減少とともにGlcAT-Pの発現の増加によってポリシアル酸の発現が制御されている可能性が示唆された。次に、この可能性を検討するため、ニワトリのGlcAT-PcDNAのクローニングをPCR法を用いて行った。その結果ラットのGlcAT-Pと高い相同性を持つクローンが得られた(パーソナルコンピューターはcDNAの塩基配列の解析やデーターベースとのホモロジー検索に必要であった)。今後このcDNAを用いてシナプス形成に伴いGlcAT-PmRNAの発現が増加しているかどうかについて検討を加える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡 昌吾・小野勝彦: "NCAMの発現と機能(神経系におけるNCAMとポリシアル酸" タンパク質 核酸 酵素. 42(3). 535-541 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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