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1998 年度 実績報告書

神経筋接合部におけるNCAMポリシアル酸の発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09680742
研究機関京都大学

研究代表者

岡 昌吾  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (60233300)

研究分担者 川嵜 敏祐  京都大学, 薬学研究科, 教授 (50025706)
キーワードポリシアル酸 / HNK-1糖鎖抗原 / ポリシアル酸転移酵素 / グルタロン酸転移酵素 / ニワトリ / 細胞接着分子
研究概要

近年、神経系に特徴的な糖鎖が見いだされ注目を集めている。その中でもNCAM分子上に発現するHNK-1糖鎖抗原やポリシアル酸は様々な生物学的現象に対応してダイナミックに変化することが知られている。我々は既に、神経筋接合部において、シナプス形成に伴い運動神経細胞上のポリシアル酸の発現が減少することを見いだし、その調節機構を解明する目的で研究を進めている。前年度までの研究でポリシアル酸の生合成に関わるポリシアル酸転移酵素(PST)とHNK-1糖鎖抗原の生合成に係わるグルクロン酸転移酵素(GlcAT-P)が共通の糖受容体を認識することに注目し、NCAM分子上のHNK-1糖鎖の糖鎖付加部位について解析を行った結果、HNK-1糖鎖抗原はポリシアル酸の付加することの知られている第5番目の免疫グロプリン様ドメインに発現していることを明らかにした。このことから、シナプス形成に伴い運動神経細胞上のポリシアル酸の発現が減少する機構の一つとして、PSTの発現の減少とともにGlcAT-Pの発現の増加によってポリシアル酸の発現が制御されている可能性が示唆された。そこで今年度はPSTとGlcAT-Pの発現をニワトリの組織でin situハイブリダイゼーション法を用いて解析するために、まずニワトリのPSTとGlcAT-PのcDNAクローニング行った。その結果、PSTについては1種類のものが得られたが、GlcAT-PについてはラットのGlcAT-Pと高い相同性を持つクローンが複数個得られた。これらのクローンの構造解析の結果、これらは一つの遺伝子からaltemative splicingにより生じるものであること考えられた。更にステージ30の時期のニワトリ胚を用いて解析したところラットGlcAT-Pよりアミノ末端が13アミノ酸少ないタイプのものが最も主要な成分であることが明らかとなった。現在これらのcDNAクローンを用いて様々な部位での発現をin situハイブリダイゼーション法で解析を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 岡 昌吾ら: "神経系における細胞接着分子" ファルマシア,(1997). 33(11). 1223-1227 (1997)

  • [文献書誌] 岡 昌吾ら: "NCAMの発現と機能(神経系におけるNCAMとポリシアル酸)" 蛋白質核酸酵素. 42(3). 535-541 (1997)

  • [文献書誌] 岡 昌吾: "神経系における細胞接着分子とこれに特異的に発現する糖鎖の分子生物学的研究" 薬学雑誌. 118(10). 431-446 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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