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1997 年度 実績報告書

光(網膜及び網膜外光受容器)と生物時計の源流を探る

研究課題

研究課題/領域番号 09680749
研究種目

基盤研究(C)

研究機関横浜市立大学

研究代表者

門田 哲夫  横浜市立大学, 医学部, 講師 (70117745)

研究分担者 舩越 健悟  横浜市立大学, 医学部, 助手 (60291572)
跡部 好敏  横浜市立大学, 医学部, 助手 (60264602)
キーワード生物時計 / 概日リズム / 視索前核 / ヌタウナギ
研究概要

脊椎動物の最下等に位置づけられる。ヌタウナギ(円口類)は最も原始的な計時機構(生物時計)を保持していると考えられる。ヌタウナギは松果体を持たずその点でも大変得異であり、脊椎動物においては、生物時計はなんらかの形で松果体の関連が考えられたので、これを持たない動物の生物時計の仕組を調べることは大変興味深い。一方、視覚器は退化しており明暗を識別するにとどまり、視覚系が発達した動物と較べると視覚系の影響を解析しやすいと考えられる点から、今回、生物時計の源流を探るうえでの対象とした。
延髄と中脳被蓋を残したヌタウナギの遊泳運動は明暗条件下では光に直接反射的となることを踏まえると、昔から言われている様に皮膚に感光点が存在するのか、それとも延髄及び中脳被蓋、脊髄に脳内光受容器が存在するのかを免疫組織化学的検索で明らかにするために、ロドプシン及びいくつかの光受容タンパク質の抗体を使用して検索したが、免疫陽性構造は現在のところ認められなかった。延髄及び中脳被蓋、脊髄だけではなく、他の動物では免疫陽性構造が認められている視床下部を含む中枢神経系を探索したが認められなかった。眼球がなくても、光に直接反応する行動が認めていることから、視細胞におけるような光情報を神経情報に変換するシステムでなく、別の変換構造が存在することが示唆される。
一連の研究により視床下部視索前核に存在することを証明した生物時計と各種神経活性物質含有神経系との関わりを光学顕微鏡レベルで探索した。関わり方は、生物時計に密接な関係または本体の一部を担っていると考えられるバソプレッシン含有系、視索前核内に低密度で分布している神経系、ここでは、軸索細胞体間シナプスによる関与が考えられる神経系、視索前核にほとんど関与していないように見えるが、軸索樹状突起間シナプスによる関与が考えられる神経系に大きく分類された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.OOKA-SOUDA: "The preoptic nucleus:location of the circadian pacemaker of the hagfish,Eptatretus burgeri(cyclostomata)" ADVANCES IN COMPARATIVE ENDOCRINOLOGY 1997. 1743-1746 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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