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1997 年度 実績報告書

新しく発見した前シナプス蛋白質の神経伝達物質放出と可塑性における生理作用

研究課題

研究課題/領域番号 09680765
研究種目

基盤研究(C)

研究機関高知医科大学

研究代表者

瀬戸 勝男  高知医科大学, 副学長 (70045970)

研究分担者 八木 健  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (10241241)
八木 文雄  高知医科大学, 医学部, 教授 (60124814)
奥谷 文乃  高知医科大学, 医学部, 助手 (10194490)
高橋 聖一  高知医科大学, 医学部, 助手 (40271093)
キーワードシナプス / 前シナプス蛋白質 / ノックアウトマウス / 神経伝達物質
研究概要

私たちは脳特異的に発現する遺伝子を単離する過程において、前シナプスに局在する新しい蛋白質(921-L,921-S)を発見していた。それらは、他のグループから報告されたSNARE complexに結合する蛋白質(complexinI,II)と同じ蛋白質である。
最近明らかにされた、前シナプスにおける神経伝達物質放出機構によると、シナプス小胞膜蛋白質VAMPと細胞膜上の二つのタンパクSNAP-25,syntaxinが複合体(SNARE-complex)をつくり、これにSNAP蛋白質が結合しATPaseの一種であるNSFが働き、シナプス小胞が細胞膜に融合して神経伝達物質放出が惹起される。Complexin I,II(921-S,L)はSNAPと競合してSNARE complexに結合することにより神経伝達物質放出を制御している可能性が考えられた。
そこで私たちは、Cpmplexinの機能を解明すべくComplexin(CPX II)過伝子欠損マウスを作成した。Complexin IIを選んだ理由は、Complexin Iが中枢神経系全体に発現しているのに対し、Complexin IIは海馬、小脳の分子層、piriform cortexに発現しているので学習・記憶に関係している可能性が考えられたためである。CPX II欠損マウスは外見上正常マウスと区別できない。また、雄雌ともに生殖可能である。現在、シナプス伝達の各種のパラメーター(paired pulse facilitation,iong-termpotentiation)について、海馬スライス及びin vivoで電気生理学的に異常がないか検討しているところである。また、学習・記憶に異常がないかwater-mazetest,fear conditioning testにて調べる予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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