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1997 年度 実績報告書

神経系組織における低分子量ストレス蛋白質蓄積の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09680785
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

稲熊 裕  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究員 (10250250)

研究分担者 加藤 兼房  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 部長 (50022801)
キーワードubc / E2 / hsp / ストレス蛋白質 / two-hybrid / ショウジョウバエ / ユビキチン / プロテアソーム
研究概要

ストレス蛋白質は細胞から哺乳類・植物にいたるまで進化的に非常によく保存された蛋白質であり、外界からの物理的・化学的ストレスに応答するのみならず、生理的条件下でも発現している。低分子量ストレス蛋白質(20-30kDa)についてはin vitroにおいて熱に対する蛋白質の安定化作用があることが報告されており、分子シャペロン様の活性が予想されているが、具体的な基質などについては分かっていない。医学的には先天性異常疾患のアレキサンダー病や、アルツハイマー病あるいは虚血脳で発現が亢進していることがわかっており、神経系における機能解明が待たれている。そこで我々は低分子量ストレス蛋白質の細胞内における機能を追究するため、ショウジョウバエを材料としてTwo-hybrid法によって低分子量ストレス蛋白質が相互作用する蛋白質のスクリーニングを行った。これによってユビキチン結合酵素のひとつであるUBC9がショウジョウバエのホモログとして新規に同定された。ユビキチン結合酵素はユビキチン・プロテアソームによる蛋白質分解系に関わる酵素で、ユビキチン活性化酵素で活性化されたユビキチンを基質となる蛋白質に結合する。また、UBC9は細胞周期、転写因子の分解など生物学的に非常に重要な機能と結びついている。低分子量ストレス蛋白質とUbc9の蛋白質間相互作用はin vitro免疫沈降によっても確認された。サザン・ブロット解析によって2コピー存在することが予想され、in situ hybridizationによって染色体上21Dの位置で近接して存在することが確かめられた。今回同定したショウジョウバエubc9は遺伝子変異を導入した酵母の温度感受性株ubc9-1の成育を相補した。Ubc9は発生の全過程で発現していたが特に胚発生期に高い発現がみられた。また、一種類のgenomic cloneの単離にも成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] D.R.Joanisse,et al.: "Cloning and developmental expression of a nuclear ubiquitin-conjugating enzyme (DmUbc9)that interacts with small heat shock proteins in Drosophila melanogaster" Biochemical Biophysical Research Communications. (in press)(1998).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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