研究課題/領域番号 |
09680798
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
由利 和也 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (10220534)
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研究分担者 |
西 真弓 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40295639)
森田 規之 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50239662)
小澤 一史 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60169290)
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キーワード | エストロゲン / エストロゲンレセプター / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / NADPHジアフォラーゼ / 視床下部 / 視束前野 / 内側視束前核 |
研究概要 |
成熟雌ラットを卵巣摘除(OVX)し、3グループに分けた。グルーブ1は、OVXしたラットにSesame Oilを投与したもの(OVX群)、グループ2は、OVXしたラットにEstradiol(E_2)を皮下に投与し血中E_2をdiestrusのレベル(20pg/ml)にしたもの(低エストロゲン群)、グループ3はOVXしたラットにE_2を投与し血中E_2をproestrusのレベル(90pg/ml)にしたもの(高エストロゲン群)である。3グループの凍結切片を作成し、NADPH-diaphorase法および一酸化窒素合成酵素に対する抗体(抗NOS抗体)を用いた免疫組織化学法を行い、視床下部におけるAnteroventral periventricular nucleus(AVPv)、Medial Preoptic Nucleus(MPN)およびVentromedial Nucleus of the Hypothalamus(VMH)におけるNADPH-diaphorase反応陽性ニューロンおよびNOS免疫反応陽性ニューロン数を計測した。AVPvやVMHではNADPH-diaphorase反応陽性ニューロン数に変化は観察されなかったが、MPNにおいては、高エストロゲン群においてOVX群や低エストロゲン群に比べて有意にNADPH-diaphorase反応陽性ニューロン数の増加が認められた。同様の所見はNOS免疫反応陽性ニューロン数についても観察されたことより、視床下部視束前野のNO産生は、proestrusに相当する高いエストロゲンレベルによって影響を受ける可能性が考えられた。また、視床下部視束前野のNOS免疫反応陽性ニューロンがエストロゲンレセプターを含有することが確認され、エストロゲンがそのレセプターを介してNOS合成を促進する可能性が示唆された。
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