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1997 年度 実績報告書

中隔と背側縫線核におけるロードシス抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09680802
研究種目

基盤研究(C)

研究機関早稲田大学

研究代表者

山内 兄人  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10053357)

キーワードロードーシス / 中隔 / 背側縫線核 / エストロゲン / 抑制力 / 性分化
研究概要

内定が年度末であったため、本年度の予定は、始まったばかりであり、途中経過であるがここに報告する。雌ラットの中隔と背側縫線核を破壊すると少量のエストロゲンで雌の性行動であるロードーシスをしめす。雄ラットは去勢され、多量のエストロゲンを投与されてもロードーシスをほとんどしないが、中隔や背側縫線核を破壊するとするようになる。これは中隔と背側縫線核にロードーシスの抑制力が存在し、性行動制御機構の性分化に関与していることを示す。
本研究の目的の一つは中隔と背側縫線核のロードーシス抑制機構に対するエストロゲンの作用を明らかにすることである。現在、雌雄ラットのそれらの部位に直接エストロゲンをいれロードーシスの発現に対する影響を調べている。麻酔下で、ラットを去勢し、中隔か背側縫線核にガイドチューブを設置する。2週間後、闘値下のエストロゲンを注射し、インナーチューブにエストロゲンかコレステロールをいれ挿入し、ロードーシスの強さをみている。現在までにえられている結果では、雌ラットでは中隔にエストロゲンをいれるとロードシスが生じるが、背側縫線核にエストロゲンをいれても生じない。コレステロールではどちらにいれても全く影響がない。従って、中隔の抑制力はエストロゲンが直接作用して解除されるが、背側縫線核の抑制機構は直接作用をうけないものと考えられる。また、例数は不十分であるが、雄ラットでは中隔にエストロゲンをいれてもロードーシスは生じないことから、雄の中隔の抑制力はエストロゲンによって解除できない機構になっていると思われる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kakeyama,M., Yamanouchi,K.: "Lordosis in male rats : Effect of dorsal raphe nucleus cuts" Hormone and Behavior. 32・1. 60-67 (1997)

  • [文献書誌] Matsumoto,T., Yamanouchi,K.: "Effect of p-chlovophenylalanine on male sexual behavior in female rats with mesencephalic rarhe nuclei lesions." Endocrine Journal. 44・3. 383-388 (1997)

  • [文献書誌] Kakeyama,M. Negishi.M., Yamanouchi,K.: "Facilitatory effect of rentral cut of dorsal rarhe nucleus on lordosis in female rat" Endocrine Journal. 44・4. 589-593 (1997)

  • [文献書誌] Matsumoto,T. Kondo,Y. Sochs,B.J, Yamanouchi,K.: "Effect of p-chlorophenylalanine on reflexive and non-contact Penile erections in male rats." Physiology and Behavior. 61・2. 165-168 (1997)

  • [文献書誌] Kondo,Y., Yamanouchi,K.: "Potentiation of ejaculatory activity bu median raphe nucleus lecions in male rats : Effect of p-chlorocheny laranine" Endocrine Journal. 44・6. 873-879 (1997)

  • [文献書誌] Yamanouchi,K.: "Brain mechanisms inhibiting the exprescion of heterotypical sexual behavior in rats" In “Neural control of Reproduction-Physiology and Behavior" edited by Maeda et al. 219-235 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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