研究課題/領域番号 |
09680839
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中村 孝夫 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (00142654)
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研究分担者 |
山内 芳子 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (50230313)
原 努 愛知医科大学, 医学部, 講師 (00198889)
楠 正隆 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80214956)
河原 剛一 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (20125397)
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キーワード | フィードバック制御 / フィードフォワード制御 / 中枢 / 筋収縮 / 筋糖代謝 / 筋交感神経 / マイクロニューログラム |
研究概要 |
前年度にほぼ確立した手技を用いて動物実験を継続し、仰臥位でラット後肢筋を支配している座骨神経内筋交感神経の発射活動を、マイクロニューログラム法を用いて記録した。このとき血糖値も測定して、(1) 安静時ばかりでなく、(2)座骨神経の電気刺激による後肢筋収縮時のデータも記録した。得られた神経活動データはパーソナルコンピュータに取り込み、オフラインでの筋交感神経活動の同定法と解析法を考案した。その結果、間欠的なバースト信号として観測される筋交感神経活動の(1)同定には既にヒトで確立されている方法が利用できることが示唆され、(2)簡単な解析には通常の積分ニューログラム法が有効であることが示された。またより詳細な検討を行うために、(3)連続ウエーブレット変換を用いた新しいアクションポテンシャルの検出法を開発した。これらの結果、筋収縮直後には血糖値の低下と筋交感神経活動の亢進が観測され、筋交感神経系が収縮時筋糖代謝の中枢性フィードバック制御系の遠心性経路であることが示唆された。これらの成果はアジア大洋州神経生理科学連合大会(9月、Brisbane)などで発表した。また査読付雑誌へ論文2編として投稿中である。 次にフィードフォワード制御機構を含む中枢内機構を検討するため、麻酔下で伏臥位ラットの頭部を脳定位固定装置に固定し、まずこの状態でも末梢筋交感神経活動が記録可能であることを確認した。中枢内制御系の候補として、糖代謝に影響を及ぼすと言われている視床下部腹内側核(VMH)に金属微小電極を刺入して、ニューロン活動の導出・記録を試みたが、VMHの位置ならびに導出信号の同定法の確立までには至らなかった。今後は実験例数を増やすと共に、Fosなどを用いて目標とすべきVMHならびにその内部位置を特定できる方法を考案していく必要があると考えられた。
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