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1997 年度 実績報告書

蛍光色素を利用したアレルゲン検出用フローインジェクションシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09680848
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京農工大学

研究代表者

中村 徳幸  東京農工大学, 工学部, 助教授 (20198229)

キーワード蛍光色素 / アレルゲン / フローインジェクション / イオン交換カラム / 抗原抗体反応 / モニタリング
研究概要

アレルギーの症状は、消化器から皮膚、呼吸器、全身症状(アナフィラキシ-)など多岐にわたっているが、その発症機構については未だ不明な点も多く、診断法や治療法は確立されていないのが現状である。このようなことから、現在、食品や環境中に存在する微量のアレルゲンを高感度で迅速かつ簡便に測定する適当な方法はなく、早急な対処が切望されている。そこで本研究では、実際のプロセスでの適用が可能な手法として、蛍光色素を利用したフローインジェクションシステムの開発を目的とした。蛍光色素で標識した抗体を調製し、抗原抗体反応により形成される複合体との等電点の差から、イオン交換カラムにより分離し、その複合体由来の蛍光を検出することを原理としている。さらに検出感度、測定に要する時間や操作等の基本特性について検討し、評価を行った。まず、蛍光色素フルオロセインイソチオシアネート(FITC)標識IgE抗体とアレルゲンを反応させたサンプルをシステムに注入し、分離特性等について検討した。注入後2〜3分で蛍光強度を増加が確認された。このフラクションを分取し、ポリアクリルアミド電気泳動により分子量を調べたところ、予想された複合体の分子量である250kDaにバンドが確認された。これに対して、抗体のみを注入した場合では蛍光は確認されず、システムの移動相に最終濃度が0.5Mとなるように塩化ナトリウムを加えることで、抗体が溶出されることが示された。このシステムを用いることで、未反応の抗体と抗原抗体複合体が分離でき、アレルゲンの検出が可能となった。また、アレルゲン濃度の増加とともに蛍光強度も大きくなり、アレルゲン濃度0〜2mg/mlの間では非常に良好な相関関係が得られ、他のタンパク質とは反応が見られなかったことから、選択性にも優れていることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tae-Kyu Lim: "Flow immunoassay using a cation exchange column and fluorescence-labelled antibody for detection of allergen" Anal .Chim .Acta. 354. 29-34 (1997)

  • [文献書誌] Tae-Kyu Lim: "Flow immunoassay for detection of wheat allergen using anion exchange column and alkaline phosphatase conjugated IgE" Biotechnol .Lett .(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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