本研究期間内における研究目的は、フッサール現象学および彼以後、彼の「語ろうとしたこと」「語らなかったこと」「語りえなかったこと」がらを主題化していった、いわば「フッサール・ルネッサンス」の展開のどの局面に教育学の諸理論が、顕在的にあるいは暗示的につながりをもちうるのか、換言すれば共通の問題関心のラフスケッチを暫定的にではあれ以下の項目に置いて作成することができた。 ・近代的認識構造の地平 ・「主体主義」の徹底 ・コギトの視線 ・「精神」としての人間 ・危機の問題系の所在 ・近代的認識構造の地平の乗り越え ・「私は考える」から「私はできる」へ・自己と異他の共存 ・フッサール・ルネッサンス ・「理性の不安」 ・「ロゴス」の外部 ・「合理性」の周縁 ・実存と身体 ・近代的自我の臨界
|