研究概要 |
我々が世界をどう認識,把握するかは,文末形式をはじめとする文の述べ方(モダリティ)に反映する。今回,不確実性,命令などの策動性,不確定性(疑問に関連)などについて,具体的な文形式を手がかりに,モデル化して考察した。特に発表したものは次の通り。 1「〜ねばならない」など,"必要"といった形式群は事態選択というモデルで分析でき、例えば「〜するな」と「〜してはいけない」の違いなど、多様な用法が説明できることを示した。(この枠組での副助詞の選択性についても考察中) 2「〜と思う」など、ひとりごとでは言えない文が日本語には存在するが,そういったコミュニケーションとしての文のあり方の特性を自明性という観点から考察した。 3学校文法の問題点が叫ばれるが、上記のような観点から「文の意味を考える文法」について提言を行った。
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