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1998 年度 実績報告書

近代小説の中の西洋東洋文化に対する日本の自己位置設定の語り

研究課題

研究課題/領域番号 09710320
研究機関青山学院女子短期大学

研究代表者

佐藤 泉  青山学院女子短期大学, 国文学科, 専任講師 (80279637)

キーワード近代小説 / 日本文化 / 他文化接触 / 国語教育 / 教科書 / 文学史 / 文芸批評 / 戦争責任
研究概要

日本の近代文学および芸評論を調査対象にして、文学的言説のなかでなされた日本文化のアイデンティティ構築を調査した。着眼点は、1)欧米の「近代文明」に対する対応、2)朝鮮、中国、インドなどアジア文化を日本は近代以後どのように定義しなおしたか、3)それらの対して日本の近代化の変動をどのように位置付けたか、である。
本年度はとくに、それらの言説が教育の場で普及する際の強調点を調査した。戦後の教科書検定制度以後の高校国語教科書に採用された文学史的言説は、西欧文学の影響と消化、反発、伝統的な要素の残存や見直しなど、外国と自国との接点を強調することによって、全体的な見取り図をつくってる。占領期・60年代・70年代と民主化=近代化=西洋志向の流れから国民文字、伝統・民衆文化の強調へと移行している。70年代に近付くと、国家間、東西文花間の比較よりも、私的な文学受容に向かい文学は、社会・歴史から、切り離されていく傾向が見られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤泉: "文学史の記述とその社会的機能-戦後国語教科書の日本近代" 青山学院女子短期大学紀要. 52輯. 69-95 (1998)

  • [文献書誌] 佐藤泉: "近代文学史の記憶/忘却" 現代思想. 27巻1号. 170-182 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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