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1997 年度 実績報告書

1830〜1930年代における身体、健康、出産をめぐる言説の新歴史主義批評的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09710346
研究機関成城大学

研究代表者

谷内田 浩正  成城大学, 文芸学部, 助教授 (00245937)

キーワード身体 / 障害者
研究概要

19世紀末から20世紀初頭のイギリスおよびアメリカにおける身体をめぐるイデオロギー形成を以下の2点から研究、分析をおこなった。
1.身体障害者をふくむ社会的周縁者とみなされる人々に対する排除の言説が、いかに社会的に広範囲において成立していくか。申請者はその過程を文学、美学、社会学、政治学、精神医学といった多様な領域においてさぐった。
その成果は報告者が編集の1人である論集『思考の最前線』(水声社)に収載された論文「出産」として現れた。
なお、この成果はさらに来年度おこなう、ジェイムズ・ジョイスの小説『ユリシ-ズ』における優生学的研究において積極的に活用されることになるであろう。
2.さまざまな領域を横断的に、身体について語った人物として、世紀転換期アメリカのジョン・ハ-ヴェイ・ケロッグの著作を集中的に収集、その解読をおこなった。
ジョン・ハ-ヴェイ・ケロッグは、現在の有名なアメリカのコーンフレーク会社の土台を築いた人物であるが、彼はけっしてお手軽なインスタント食品として、コーンフレークを発明したわけではなかった。ケロッグは、19世紀アメリカのキリスト教の一宗派であるセブンスデ-・アドベンティストの熱心な信者であった。彼はサナトリウムの医師として、数々の患者に接しているうちに、身体の思想家となっていった。彼の身体論は、医学、食生活、社会、性という広い点から成り立っている。
なお、本研究は来年度ヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』を研究する際に活かされるであろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 浅沼圭司, 谷内田浩正編: "思考の最前線-現代を読み解くための20のレッスン" 水声社 (鈴木宏), 318 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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