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1998 年度 実績報告書

ハイダ語スキドゲイト方言の言語資料のデータベース作成と形態法に関する記述研究

研究課題

研究課題/領域番号 09710372
研究機関静岡大学

研究代表者

堀 博文  静岡大学, 人文学部, 講師 (10283326)

キーワードハイダ語 / 形態論 / 手段接頭辞
研究概要

本研究は,カナダのブリティッシュ・コロンビア州北西部のクィーン・シャーロット諸島で話されるハイダ語スキドゲイト方言の言語資料のデータベース作成と形態法の解明を図るのが目的である.今年度における成果は,以下のようにまとめられる.
1. 前年度に引き続き,現地調査で得たハイダ語スキドゲイト方言の資料をデータベース化するとともに,過去の文献における言語資料のデータベース化も一部行なった.
2. データベース化した資料をもとに,ハイダ語の形態法の解明を図った.ハイダ語は,名詞よりも動詞の形態法が複雑であり,実際,1つの動詞語根に複数の接辞が付加され,統合度の高さを示すことがある.前年度において中心的に概観した手段接頭辞の機能に関する理解を更に深化させるとともに,ハイダ語に特徴的な類別接頭辞,様々な派生接辞(場所・方向,語根修飾,機能拡張など)の機能についてのまとめを現在行ないつつある.
3. 前年度に引き続き,ハイダ語の辞書作成の作業を行ない,特に動詞項目の拡充を図った.今後は,過去の文献における資料も取り入れ,更に充実させていくつもりである.
4. 言語類型論の観点からハイダ語の特質を考察するために,北アメリカ北西海岸に分布する諸言語,あるいは,他地域の言語に関する文献資料を前年度に引き続き蒐集した.
2年間にわたり交付された補助金によって,これまで断片的な理解しかなかったハイダ語形態法の全体像が少しずつではあるが,鮮明になってきた.しかし,それでもなお,まだ理解が十分に達していない点も少なくない.今後もそれらの究明を引き続き行なっていくのは当然であるが,ハイダ語が絶滅の危機に瀕している今日,その記述が急務であることはいうまでもない.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 堀 博文: "サピアのハイダ語研究" 『日本エドワード・サピア協会研究年報』. 12. 1-13 (1998)

  • [文献書誌] Hori,Hirofumi: "Instrumental prefixes in Skidegate Haida." Miyaoka and Oshima (eds.),Languages of the North Pacific Rim. 4. 33-46 (1998)

  • [文献書誌] Hori,Hirofumi: "Pitch in Skidegate Haida : A reply to Enrico." 『言語研究』. 114. 121-126 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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