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1998 年度 実績報告書

超弦理論とCalabi-Yau多様体の退化

研究課題

研究課題/領域番号 09740015
研究機関東京大学

研究代表者

細野 忍  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (60212198)

キーワードCalabi-Yau多様体 / Gromov-Witten不変量 / ミラー対称性 / 弦理論
研究概要

カラビ・ヤウ多様体のミラー対称性を使って有理楕円曲面上の有理曲線や,一般種数の曲線の数え上げ問題を考えた.特に,高い種数のグロモフ・ウイッテン不変量の数え上げ母関数が、保型形式を用いて表されることを見つけ,さらにそれらの満たす漸化式,正則性アノマリー方程式を見つけた.
斎藤政彦氏(神戸大)とStienstra氏(ユトレヒト大)との共同研究では有理楕円曲面のモーデル・ヴェイユ群がE_8格子に等しい場合を調べ,ミラー対称性を用いた計算から有理曲線の数え上げの母関数がE_8格子のテータ関数とη-関数を用いた保型形式にまとまることを見出し,η-関数の部分を特異束と結び付けて説明した.
楕円曲面上の高い種数の曲線は、変形族としてモジュライを持って現れるので、"数え上げ"の意味付けが問題になってくる.これに関して,弦理論双対性の直観に基づいて,GopakumarとVafaは曲線をヤコビアンと共に考えるモジュライ空間を考え,それのコホモロジー群のレフシェッツのSL(2,C)分解が"数え上げ"に意味付け与えるという予想を与えた.斎藤政彦氏(神戸大)と高橋篤史氏(京都大)との共同研究において,高い種数の曲線の"数え上げ"母関数のが一般に準保型形式になることと,それらがある漸化式(正則性アノマリー方程式)を満たすことを見つけ,それに基づいて"数え上げ"母関数を決定する枠組みを構築した.その上で、有理楕円曲面の場合に,Gopakumar-Vafaの予想を肯定的に検証した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Hosono: "GKZ Systems,Grobner Fan and Moduli Spaces of Galabi-Yau Hypersurf" Progress in Mathematics. 160. 239-265 (1998)

  • [文献書誌] S.Hosono: "On the Mirror Symmetry Conjecture for Schoens Calabi-Yau 3-folds" Integral Systems and Algebraic Geometry. 194-235 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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