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1997 年度 実績報告書

Teichmuller空間の境界の幾何学

研究課題

研究課題/領域番号 09740056
研究機関京都大学

研究代表者

須川 敏幸  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30235858)

キーワードタイヒミュラー空間 / Bers境界 / Schwarz微分 / 有界幾何学
研究概要

タイヒミュラー空間のBers境界を考えるに当たって最も重要なことの一つは埋め込まれた空間について良く知ることである。それは単位円板上の有理型函数であって(双曲的)単射半径が正であるもの(実際にはそのSchwarz微分)と特徴付けることができる。
これに関連して、まず単位円板からの不変被覆写像がこのような条件を満たすものとして特徴付けられる有界幾何学を持つリーマン面に関する研究を行った。この研究は複素力学系のJulia集合やKlein群の極限集合に関しても様々な情報を与えるもので、タイヒミュラー空間論のみならずとも価値あるものと考えられる。
一方、単位円板上で複素平面へに函数として正則かつ単射半径が正であるような函数についても研究を行った。このようなものについての増大度の評価や係数評価はタイヒミュラー空間の境界についての情報を与えてくれるものと期待される。
また、それ以外にもタイヒミュラー空間のBers境界について決定的な情報を与えると期待される3次元多様体との関係についても研究を行った。これについてはThurston,Minskyらによってending lamination,bending deformationなどの主要なアイディアが得られているがまだ一般的な成功を収めているわけではなく、これからより深い研究が望まれており、次年度も引き続き研究を進めたいと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Sugawa: "Uniform perfectness of the limit sets and translation lengths of Kleinian groups" RIMS講究録. 1022. 77-86 (1997)

  • [文献書誌] T.Sugawa: "On the bottom of the spectrum of a Riemann surface of infinite topological type" To appear in RIMS講究録.

  • [文献書誌] T.Sugawa: "Uniform perfectness of the Julia stes of quadratic polynomials" Science Bulletin of Josai Univ.,Special Issue. No.4. 47-56 (1998)

  • [文献書誌] T.Sugawa: "Various domain constants related to uniform perfectness" To appear in Complex Variables.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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