対称空間の量子化と多変数特殊函数

1997 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09740058
• 研究機関: 神戸大学
• 研究代表者: DIJKHUIZEN M・S 神戸大学, 理学部, 助教授 (40291455)
• キーワード: 量子群 / Poissonブラッケット / flag manifol-1 / 量子対称空間 / Askey-Wilson多項式 / 直交多項式 / little q-Jacobi多項式

研究概要

本年の研究の科目はコンパクト対称空間上のPoisson構造の量子化であった。本研究の主な目的はコンパクト対称空間上の量子座標函数環の原始イデアルの空間と、関連するPoisson構造のシンプレクティック葉層構造の間の深い関連を調べることであった。コンパクト単純り-群の場合はこいう関連が数年前Soibelmanにより発見された。次の業績が得られた。
任意のコンパクト対称Hermite空間上で共変Poisson構造の1実数パラメター族が存在することは数年前から知られている。野海正俊と杉谷哲也達と研究代表者の共同論文で、ある量子複素Grassmann多様体の1パラメターの族と多変数Askey-Wilson多項式の間の関係が発見された。この直交多項式は測度が離散部分も連続部分もあり、量子Grassmann多様体上の帯球関数として出てくる。この量子空間の1パラメターの族はある0が中心となる有界開区間に含まれるようなパラメターに付随されたPoisson構造に対応する。そのパラメターの他の実数値に対しても量子Grassmann多様対が存在する。開区間の境界点となるようなパラメターに付随された量子Grassmann多様対の帯球関数は多変数のlittle-gjacobi多項式として表される。この直交多項式の測度の台は多次元の離散格子である。上記開区間の外部に含まれるようなパラメターに対して、量子空間上の不変測度が有限和へ縮重して既約ユニタリ表現が有限次元になる。この場合は帯球関数がq-Racah多項式として表される。ランク1の場合はその証明も詳しく出来て、一般の場合は準備中です。上記の結果はすべてアムステルダム大学のJasper V.Stokmanとの共同研究である。ほかには任意の旗多様体に自然に出てくるPoisson構造の量子化を考えた。そのシンプレクティック葉層はSchubert cellに対応する。旗多様体のあるスブクラスに対して、その付随量子座標函数環の既約ユニタリ表現がSchubert cellに1-1対応するという業績が得られた。その旗多様体のスブクラスはコンパクト対称Hermite空間を含む。Grassmann多様体の場合はこの量子旗多様体とlittle q-Jacobi多項式に関する量子Grassmann多様体が一致する。

研究成果

• [文献書誌] M.S.Dijkhuizen, M.Noumi: "A family of guanluw projective spaces and related q-hypergeowehic orthojonal polynomials" Trans.Amer.Malh.Soc (to appear). (1-31)
• [文献書誌] M Noumi, M.S.Dijkhuizen, T.Sujitani: "Mulhvariablie Askey-Wilson polynomials and guautum arnplex grassmannians" Special tunchons,q-Seies and Related Topics,eds MEM Fswail e a,Fields Tusl Comm. 14. 167-177 (1997)
• [文献書誌] M.S.Dijkhuizen: "Covariant fasson bsacleets,guanhud Complex grassmannians and BC hype q-orthojonal polynomials" Quantum group Symposium at Group21,eds H-D Doibrel,V,U.Dobiev,Meion Pless. 345-353 (1997)
• [文献書誌] M.S.Dijkhuizen: "Quautum Spheres and q-Racah polyuomials" 第36回実函数論 函数解析学合同シンポジウム. 1-12 (1997)
• [文献書誌] JV.Stokman M.S.Dijkhuizen: "Quantied flag manifolds and illeducible *-lepereseulatr" (preprint)(1998). 1-27
• [文献書誌] M.S.Dijkhuizen FV.Stokman: "Some limf trausitions between BC type orthoponal polynoruials Mterpneted on guantum Complex godismanruians" preprint(1998). (1-40)