研究概要 |
本年度は、アファイングラスマン多様体上のカペリ型微分作用素あるいは、Pfaffian型の不変微分作用素について、積分幾何学との関連を研究した。R^n上のd次元平面全体からなるアファイングラスマン多様体をG(d,n)と表わす。するとG(d,n)上にrank G(d,n)個のPfaffian型微分作用素P_1,P_2,…P_m(m=rank G(d,n))が定義される。この時、得られた結果は次の通り:s=rank G(p,n),r=rank G(q,n),とおく、s<r,及びp<qを仮定する。この時、G(p,n)からG(q,n)へのRaclon変換によるS(G(p,n))(G(p,n)上の急減少関数の空間)の像は、G(q,n)上の2S+2次のPfaffian型微分作用素P_<S+1>の零解の空間と一致する。 この結果は、1960年末から1980年初頭に至るゲルファントのグループによる研究を完全に一般化したものとなっている。 最後に、この結果は、アメリカ合衆国、タフツ大学のフルトン・ゴンザレス氏との共同研究に基づくものであることを注意しておく。
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