保型形式が満たす、アルフォンの微分方程式の拡張およびその類似方程式について調べた。 1、スカラー平坦計量の完全積分可能性アルフォンの微分方程式は、自己双対アインシュタイン計量の特殊化として得られる。近年、自己双対計量やスカラー平坦計量とパンルベ方程式との関係が注目されているように、自己双対計量と広い意味での可積分系との関係は重要である。そこで、スカラー平坦計量の満たす微分方程式が完全積分可能であることを示し、その上に働く変換群を決定した。 2、超幾何函数と非結合代数アルフォンの微分方程式は、超幾何方程式から定まる二次型の連立微分方程式系である。二次型方程式には、ある非結合代数が付随する。未知函数が3つの二次型方程式が、超幾何函数およびその合流型函数で解ける必要十分条件が、対応する非結合代数が単位元を持ち、自己同型群が有限であることを示した。
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