「双向グラフに対する最適化問題とその解法の研究」という目的で昨年度に引き続き本年度は研究を進めて来た。 昨年度の研究成果“The generalized stable set problem for claw-free bidirected graphs"について、1998年の6月に開催された国際会議Integer Programming and Combinatorial Optimization(査読付き)にて口頭発表を行った。その際の旅費として本年度の研究費を用いた。また本論文はこの会議のプロシーディングスに掲載された。 本年度の研究成果は“A linear time algorthm for the generalized stable set problem on triangulated bidirected graphs"としてまとめ、Journal of the Operations Research Society of Japanに投稿し、1999年3月17〜19日に京都大学で開催されるJapan-Hungarian Symposium on Discrete Mathematics and Its Applicationsにて口頭発表する。また、この成果については来年度開催される国内外の学術会議、研究会においても口頭発表を行う予定である。この成果は本年度計画していた「一般の双向グラフについて一般化安定集合問題に対する効率的な解放の開発」を含むものである。もう一つの計画「平面上の与えられた点集合の最小重み三角形分割問題へのこの解法の応用」については現在研究中でありまだ成果を得るに至っていない。 また開発した解法については、当研究費によって購入した計算機を用いてその実用面での有効性の検証も行った。
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