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1997 年度 実績報告書

一分子系における非平衡熱動力学

研究課題

研究課題/領域番号 09740305
研究機関東京大学

研究代表者

佐々 真一  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (30235238)

キーワード非平衡 / 分子機械 / マクスウェルの悪魔
研究概要

以下の4点について、論文としてまとめた。
(1)
ランジュバン動力学のレベルでの熱力学第2法則を証明した。また、運動論に時間の概念があることに伴って、操作に必要な時間と取り出せない仕事の間に相補関係があることを見い出し、相補性を最小にする新しい2点状態関数があることがわかった。(論文として出版済み。)
(2)
複数の粒子溜をもつ環境下で化学反応が進展する時の、とりだせる仕事の最大値について、熱力学の範囲で一般的に議論し、化学エネルギーを完全に仕事に変換するには、「万能粒子選別機」という理想的な装置の存在が不可欠であることを明らかにした。(論文として投稿中。)
(3)
粒子溜をもつ環境下での運動論を展開するために、統計力学と熱力学に整合するように、ランジュバン動力学を粒子数の変動がある場合まで拡張した。さらに、この動力学の枠組を使って、粒子交換によって駆動される分子モーターの数学モデルを提案し、その性質を議論した。(論文として投稿中。)
(4)
熱力学的性質と情報の関係をあきらかにするため、マクスエルの悪魔として考えられている装置を計算機の中で構築し、熱力学的量と情報論的量の関係が従来の標準的に解釈と異なり、さらに検討していく必要があることを指摘した。(論文として投稿中。)

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 関本謙, 佐々真一: "確率的エネルギー論から導びかれる不可逆過程に対する相補性関係" Journal of Physical Society of Japan. 66. 3326-3328 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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