研究概要 |
ニトロニルニトロキシドラジカルを有するジフェニルジアゾメタンとC_<60>をトルエン中混合することにより、ニトロニルニトロキシドラジカルを有するメタノフラーレンを合成した。化合物はFAB MASSスペクトル((m+1)/z=1043),ESRスペクトル(5 lines,g=2.01.a_N=7.5G),を示した。UV-visスペクトルは短波長領域ではC_<60>と同じ吸収を示し,フラーレンの電子構造が変化していないことを示唆した。磁化率測定の結果,_XTの値より弱く反強磁性的に相互作用した孤立スピンが観測された。同様の方法で二分子付加体、ジラジカルの一分子,二分子付加体も得られた。CV測定では、フラーレンの一電子目の還元電位が-1.14V(vs.Fc/Fc ^+on Pt)に,現れ,ニトロニルニトロキシドに影響を与えることなくフラーレン部位にアニオンラジカルを発生させることができることを支持した。
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